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未来の先生展”英語特別セミナー”開催! 


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<第1回”これからの英語教育・現状と展望”>2020年2月22日(土)14:00~17:00

<テーマ>

”これからの英語教育・現状と展望”

田中 茂範 先生 慶應義塾大学 名誉教授、PEN言語教育サービス 代表、社団法人日本英語教育支援機構 代表理事、ベネッセコーポレション教育総合研究所 ARCLE研究理事

<概要>

 英語教育の文脈で、Active Learning、the CLT paradigm, Task-based Instruction, CLIL, Collaborative Language Learning、The CEFRなどといった用語が使われ、それらが新しい英語教育のあり方に大きな影響を与えています。高校では2020年から施行される新学習指導要領(外国語)では、「活動の中で英語を学ぶ」「教室をコミュニケーションの場にする」という考え方が中心軸に据えられ、「真に使える英語力」の養成が叫ばれています。それと並行して、「行動目標(can-do)」、「5領域」、「主体的・対話的で深い学び」、「教科横断的な英語教育」など、より具体的な指針(guiding principles)も示されています。これらの指針は、上記の英語の用語になんらかの関係があるだといえます。

 そこで、この講座では、用語・概念整理をしたうえで、英語教育の授業創造の在り方を考えていきます。用語整理の論点としては、以下がメインになります。

①Active Learning は「指導法」ではなく、学習活動の結果、生徒の中に創発する結果である。Active Learning はLearning by Doingの考え方を前提にしているが、doingのみがActive Learningを保証しない。

 Active Learningのためには、doing と reflectionが必要である。そして、reflectionの中心になるのがJohn Dewyなどのいう「探究」である。

②the CLT(communicative language teaching)は「コミュニカティブ・アプローチ」とも呼ばれ、1980年から現在まで外国語教育の主流である。しかし、これは、「メソッド」ではなく、あくまでも「パラダイム」として捉える必要がある。そして、大きな枠組みの中で、Task-based Instruction、CLIL、Collaborative Language Learningなどが提案され、世界中で使われている。

③The CEFRでは、「4技能」という発想を捨て、the modes of communicationという考え方を提案している。Production、Interaction、Reception、Mediationの4つがそれである。そして、表現モードとして声と文字(それに手話)を認め、両者を掛け合わせることで、8つの言語活動タイプが示されている。さらに、The CEFRでは、can-doの記述において、入れ子構造的な理論枠を示し、それに従って、記述が行われている。日本でも、全国でcan-do記述の試みが行われたが、それが実際に妥当なものであるかは疑わしい。その結果、can-doリストを作成したものの実際には使用されていないという場合が少なくない。

 Active Learning、the CLT、the CEFRの理解が、新しい英語教育のあり方を健全な形で進めていく上で必須だと考えており、この講座では、理論と実践の橋渡しの役割ができればと思っています。




<第2回”不易流行の英語指導技術を磨く”> 2020年3月21日(土)14:00~17:00

<テーマ>

”不易流行の英語指導技術を磨く”

阿部 一 先生 阿部一英語総合研究所長 元・ 獨協大学外国語学部、及び同大学院教授 元NHKラジオ「基礎英語3」(1994~96 年) 講師

<概要>

 現在、中学校でも高校でも「教科としての英語(外国語)」においては、コミュニケーション活動を重要視した授業展開が求められています。しかし、教育現場ではいまなお、かなりの部分を教科書にしても問題集にしても、あるいは授業そのものも、うっかりするとどうしても文字を中心とした知識面に偏る傾向が根強いです。

 では、この辺りの問題点をどのように解決すればよいのでしょうか?筆者はその解決策のひとつが音声を重視した「音声表現力」の養成を重要な柱のひとつに据えることだと考えています。そう、英語の習得にはやはり “音” が鍵となるのです。これは特に英語に苦手意識を持っている生徒たちに効果的です。

 出来ない生徒の意識を改革し、クラスの活性化を図るために知識面をただ増やす意識学習の比率をぐーんと低くして、その代わり声を出して、音に合わせて、身体で覚えて行く無意識学習の比率をグーンと引き上げるのです。そして、その無意識学習の鍵がここでいう「音慣れ」 =“音声指導”です。では、上で述べたように英語が”それほど得意でない”、”好きでない”生徒を念頭に行う効果的な“音声指導”とはどのようなものを指すのでしょうか?そして、この「音慣れ」に成功すればそれと並行しての「口慣れ」がスムーズに行き、その上で「耳慣れ」や「目慣れ」などにつなげられることができます。

 これらのステップが進むことでひとつの重要な成果の目安が「英文がスムーズに読める」ことであり、「英語での音声表現力が用途に応じてスムーズに働く」ということです。この講義では、出来るだけ多くの具体例に触れながら、音声表現力指導の手順をわかりやすく紹介してみます。

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